アメリカ大統領選に向けた民主党大会は３日目、オバマ大統領が最後に演説を行い、大統領候補に正式に指名されたクリントン氏への支持を呼びかけた。

　３日目の日程が終わった。時折涙ぐむなど強い思いが込められたオバマ大統領の演説に、会場はこれまでで一番の高揚感に包まれた。オバマ大統領は１２年前のきょう、イリノイ州の一地方議員でありながら、党大会での重要な演説を任され注目を浴びた。そこから一気に大統領に駆け上るアメリカンドリームの始まりとなったこの場で、自らの後継者となるクリントン氏への支持を呼びかけた。

　オバマ大統領「どんなに見込みがなくても、どんなに人々が打ちのめそうとしても、彼女は絶対にあきらめない。だからこそ私は確信をもってヒラリー・クリントンほどアメリカ大統領になるのにふさわしい人物はいないと言う」

　またオバマ大統領は、共和党のトランプ氏が大統領になれば、これまで築いた自らの遺産が失われるとの強い危機感を示した。

　オバマ大統領「アメリカは既に強い。トランプ氏の強さに頼る必要はない」

　演説の後には、クリントン氏が登場し、オバマ大統領と固く抱き合った。

　８年前の予備選挙を戦ったかつてのライバルを最大の味方につけ党の団結を印象づけたクリントン氏、あすの最終日には、指名を受諾する演説にのぞむ。