リオ五輪開幕…デモ隊衝突やブーイングも
南米で初めての開催となるリオデジャネイロオリンピックの開会式が日本時間6日午前8時に始まった。会場の外ではデモ隊と治安部隊が激しく衝突してケガ人が出たり、現職大統領が出席しないという異例の開会式になった。ブラジル・リオデジャネイロから平本典昭記者が中継。
今回、リオオリンピックでは屋外にも聖火台が設けられた。ともされたばかりの聖火が今も高く燃え上がり夜のリオの街を照らしている。街中に聖火台が設けられた理由は「一人でも多くの人に聖火を見てもらいたい」という理由からだった。聖火は開会式のマラカナンスタジアムから運ばれ、14歳の最終ランナーが聖火台に火をともした。
一方、開幕当日まで混乱は続いた。開会式の会場の外ではデモ隊の一部がブラジル国旗を燃やすなど暴徒化。治安部隊と衝突し、ケガ人が出る事態になった。
また、開会式には汚職問題をめぐり弾劾裁判中のルセフ大統領の姿はなかった。現職大統領が出席しないのは異例の事で、代わりに出席したテメル大統領代行の開会宣言の後にはブーイングも。世界が見守る中、オリンピックの場でも高まる政治不信が改めて表面化した形だ。
聖火がともり幕を開けたオリンピック。しかしブラジル社会を取り巻く問題は多くが解決されないままの開幕となった。