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スカボロー礁で中国の当局船の妨害なくなる

2016年10月28日 23:21
スカボロー礁で中国の当局船の妨害なくなる

 フィリピンの排他的経済水域(=EEZ)内にありながら中国が実効支配する南シナ海のスカボロー礁でここ数日、中国当局の船による妨害がなくなり、フィリピンの漁民が漁業を再開したことがわかった。

 南シナ海のスカボロー礁はフィリピンの排他的経済水域内にあるが、2012年以降、中国が実効支配していて、中国の公船が展開してフィリピンの漁民が近づけない状態が続いていた。

 しかし、フィリピン大統領府などによると、ここ3日間、スカボロー礁周辺に中国の海警局の船の姿はなく、フィリピンの漁民が妨害を受けずに漁を行えているという。

 ドゥテルテ大統領は先週、中国を訪問し、南シナ海問題に関する仲裁判決を事実上、棚上げすることで中国側と合意した。訪問後には「数日のうちにスカボロー礁に戻れるかもしれない」と発言していて、中国側がドゥテルテ大統領に配慮し、妨害を一時的にやめた可能性がある。