「イスラム国」支配から解放された村を取材
過激派組織「イスラム国」のイラクでの最大拠点、モスルの奪還作戦が続く中、NNNは3日、「イスラム国」の支配から解放されたばかりのモスル近郊の村に入った。
モスルから北東に20キロあまりのファドリーヤ村。先月27日、クルド人部隊が制圧したばかりで、「イスラム国」が2年以上にわたって支配を続けてきた。
「イスラム国」が占拠していたという建物には、大きな穴があいていた。これは地下トンネルで、細いトンネルの中に入ると、布団や電気ケーブルが残されていた。戦闘員が空爆を避けて生活していた様子がうかがえる。
また、村のゴミ捨て場にあったのは多くのヒゲ。「イスラム国」は男性にヒゲを伸ばすよう強要していて、皆、解放直後に切り落としたという。
村の子供は「『イスラム国』は僕たちを戦闘員にしようとしていたんだ」
ただ、住民らは解放を喜ぶ一方で、「イスラム国」が敗走する際、住民の一部を連れ去っていったと証言した。
住民「住民は次々に拘束されて、多くが連れていかれたよ」
奪還作戦が続くモスル。「イスラム国」はこうした周辺の村の住民も「人間の盾」にして、徹底抗戦を続けている。