開票が進むアメリカ大統領選挙は激しい接戦となっている。これまでに２５の州で結果が出て、クリントン氏が１０の州を制して１０４人の選挙人を獲得、対するトランプ氏は１５州を制して１３７人の選挙人を獲得した。クリントン氏が優勢とみられていた州の一部でいまだ接戦が続いていて、トランプ氏が猛烈に追い上げている状況。

　長い長い選挙戦は、いよいよ最終局面に入った。クリントン陣営の会場では、各州でのクリントン氏の勝利確実が伝えられるごとに大きな歓声が上がっている。女性初の大統領か、過激な異端児の大統領か。まもなく歴史的な瞬間を目にすることになる。

　日本時間８日夜に始まった投票は、９日午前１１時までに４１の州で締め切られ、開票が行われている。これまでに、クリントン氏が中西部の生まれ故郷イリノイ州、上院議員としての地元ニューヨーク州など１０の州で勝利を確実にし、選挙人１０４人を獲得した。激戦が伝えられていたオハイオ州、フロリダ州などは、「接戦過ぎてまだ判断できない」状況。

　トランプ氏のリードを許しているかたちだが、クリントン氏が優勢とみられていた州の一部でいまだ接戦が続いていて、トランプ氏が猛烈に追い上げている状況。クリントン陣営としてはフロリダやオハイオといった激戦州、あるいはトランプ氏の支持基盤である白人労働者も多いペンシルベニア州などを着実に積み重ねれば勝利は近づくとみているはずだ。

　こうした中、カリフォルニア州で８日、武装した女とみられる何者かが投票所近くで発砲し、４人が撃たれ、そのうち１人が死亡した。事件の関連は分かっておらず、警察が調べを進めている。事件を受けて周辺の投票所は一時封鎖されたが、地元当局によると、すでに投票所は再開しており、選挙への影響はないという。

　大部分の州で投票が締め切られる日本時間９日午後には新しい大統領が決まる見通し。