“トランプショック”欧州各国の反応は?
アメリカ大統領選挙でのトランプ氏勝利を、ヨーロッパ各国はどう受け止めているのか。イギリス・ロンドンから亀甲博行記者が伝える。
10日付のイギリス紙「デイリー・ミラー」の一面には、自由の女神のイラストとともに「なんてことをしてくれたんだ」と書かれている。衝撃はヨーロッパ全体に広がっている。
ロンドンのアメリカ大使館前では9日、トランプ氏の勝利に抗議するデモが開かれた。移民に寛容な立場のドイツのメルケル首相も、「ドイツとアメリカは肌の色や宗教などに関係なく自由と人権を尊重する国だ」と述べて、クギを刺している。
一方で、トランプ氏の誕生を歓迎する動きも広がっている。フランスの極右政党である国民戦線のルペン党首はこう話した。
ルペン党首「イギリスのEU離脱とトランプ氏の勝利は民主的な選択であり、古い秩序を葬り去り、新たな未来を作るものです」
来年に大統領選挙を控えるなか、トランプ氏の勝利は追い風となる。ヨーロッパではこのほか、来月に国民投票を控えるイタリアや、ドイツなどでも反EUを掲げる極右政党が支持を拡大しつつあり、トランプ氏の勝利はこうした動きに拍車をかける可能性がある。