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移民、国境、対日…トランプ新政権の政策は

2016年11月12日 18:46
移民、国境、対日…トランプ新政権の政策は

 世界に大きな衝撃を与えたトランプ氏の勝利。トランプ新政権はどのような政策を進めていくのか、ワシントンから田口記者が解説。

 勝利集会でのトランプ氏「全ての国民のための大統領になることを約束する」

 トランプ氏が逆転勝利をおさめた直後、その要因について陣営の幹部は我々の取材にこう答えた。

 トランプ陣営・コンウェイ選対本部長「私たちは隠れ支持者の存在に目を向けていた。トランプ氏らが選挙活動を続ければ勝機はあると思っていた」

 事前の世論調査では、クリントン氏の優勢が伝えられており、危機感を感じた「隠れトランプ支持者」が投票に向かった可能性がある。

 トランプ氏は休む暇なく新政権の準備に追われている。閣僚人事などを検討する政権移行チームの中には、息子2人や娘のイヴァンカさん、その夫も参加することが発表された。家族がここまで重用されるのは異例。「家族しか信用していない」とやゆされてきたこの姿勢は今後も変わらないようだ。

 一方、注目なのがその政策。

 トランプ氏「移民政策、国境対策を優先事項として進めていく」

 トランプ氏は10日、肝いり政策、メキシコ国境沿いに壁を立てるなどとした移民対策には力を入れる方針を強調した。

 トランプ氏「(Q:『イスラム教徒の入国禁止については』?)みんな、ありがとう」

 一方で「イスラム教徒の入国禁止」を本当に実行するのかは明言を避けている。

 さらに廃止すると主張していたオバマ大統領肝いりの医療保険制度「オバマケア」についても一部を維持することを示唆した。

 いまだ、はっきりしないトランプ氏の政策だが、日本への対応はどうなるのだろうか。駐留アメリカ軍の費用負担を増やすよう繰り返し求めるトランプ氏だが、外交顧問は同盟関係に変わりはないと説明する。

 トランプ氏の外交顧問、ワリド・ファレス氏「彼は長い間ビジネスマンだった。最高のパートナーを見捨てることはしない」

 しかし、そのあり方については再考する可能性があるという。

 ワリド・ファレス氏「全てを一度見直すということだ。ただトランプ氏も中国は大きな試練だと思っている。故意に日本政府に圧力をかけ、脅かすようなことはしない」

 日本に対して、トランプ氏がどこまで柔軟性を示すのか、見極めて行く必要がある。