南シナ海スカボロー礁 中国公船の展開続く
フィリピンと中国が領有権を争う南シナ海のスカボロー礁では、ドゥテルテ大統領の訪中後、中国の公船による妨害がなくなっていたが、今月に入ってからも中国公船が現場海域に展開し続けていることがわかった。
南シナ海のスカボロー礁はフィリピンの排他的経済水域(=EEZ)内にあるが、2012年以降、中国が実効支配して、フィリピンの漁民が妨害を受ける状態が続いていた。しかし先月、ドゥテルテ大統領が中国を訪問し、南シナ海問題を事実上棚上げした後は、妨害が止まっている。
NNNがスカボロー礁周辺の漁民から入手した映像と写真は、先月下旬から今月にかけて撮影されたもので、中国の公船や作業船などが映っている。
撮影した漁民「(中国公船から)1カイリ離れた位置にいた。(公船は)監視しているだけだった」
フィリピン当局は、今月5日の周辺パトロールで付近にいた中国の公船と無線で連絡をとりあったことを明らかにしていた。
こうしたことから、中国の公船はスカボロー礁周辺に展開し続けているもようで、中国側がいつまで妨害をやめるかは、不透明。