シリアの激戦地アレッポをめぐる攻防戦で、アサド政権軍は１２日、反体制派が支配する地域の制圧に向け「最終段階に入った」と発表した。シリアの内戦は重大な転換点を迎えようとしている。

　北部のアレッポをめぐっては、ロシアの支援を受けるアサド政権軍が先月、東部の反体制派の支配地域の完全制圧を目指し、軍事作戦を本格化させた。

　ロイター通信によると、軍の幹部は１２日、アレッポの完全制圧に向けた作戦が最終段階に入ったことを明らかにした。

　また、イギリスに拠点を置くシリア人権監視団も、「政権軍はアレッポの９７％を制圧した」と明らかにし、完全制圧は近いとの認識を示した。

　反体制派は、内戦当初からアレッポ東部を拠点としていて、陥落すれば、５年以上続くシリアの内戦で最大の敗北となる。