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朴大統領に要請、セウォル号沈没時の動静は

2016年12月22日 18:53
朴大統領に要請、セウォル号沈没時の動静は

 韓国・朴槿恵大統領の罷免を認めるかどうかを判断する弾劾審判の初公判がソウルの憲法裁判所で行われた。現地から坂口賢二記者が伝える。

 初公判は22日午後2時に始まり、弾劾訴追案を可決した国会議員と朴大統領の弁護士が初めて公式に顔を合わせた。

 22日は本格的な審理に先だって、証人申請や争点の整理が行われ、崔順実被告ら事件の中心人物3人を証人として呼ぶことが決まった。

 審判の最大の焦点は、朴大統領が崔順実被告と共謀して財閥企業から不正に集めたとされる資金が、賄賂にあたるかどうか。憲法裁判所は大統領の弾劾には、「重大な違法行為が必要」との判断基準を示しているが、その具体例として贈収賄を挙げているため。これに対し朴大統領側は「すべて事実ではなく客観的な証拠もない」と主張し、全面対決の構え。

 また、弾劾理由には、2014年のセウォル号沈没事故当日、朴大統領の対応が不十分だった点も挙げられていて、裁判所は、当日の朴大統領の動静を具体的に明らかにするよう大統領側に要請した。

 審判の行方として、韓国メディアでは、憲法裁判所がこれまで、世論を反映した判断を下してきたことから、今回も弾劾を認める可能性が高いとの見方が広がっている。

 次回の公判は、今月27日に開かれる。裁判所は今後、朴大統領本人に対し出廷を命じるとしていて、大統領側は検討するとしている。