オバマ大統領、露サイバー攻撃に制裁措置
アメリカのオバマ大統領は29日、ロシアが大統領選挙を狙いサイバー攻撃を行ったことへの報復として、ロシア政府の当局者35人を国外追放するなどとした制裁措置を発表した。
オバマ大統領は、ロシアが大統領選挙の結果に影響を与える目的でサイバー攻撃を行ったと非難し、アメリカ国内にいるロシア政府の当局者35人の追放を決めた。また、メリーランド州などロシア政府が所有する2つの施設を閉鎖するという。さらに、ロシアの情報機関やその幹部など9つの団体や個人を制裁対象に指定することも明らかにした。
今回の措置について、オバマ大統領は「アメリカの国益を損ねる企みに対する必要で適切な対応だ」と強調している。
これに対し、ロシアのペスコフ大統領報道官は29日、オバマ大統領を「あと3週間の大統領」と表現し、「新たな制裁は攻撃的な対外政策だ。トランプ次期大統領の外交に打撃を与えるものだ」と強く反発した。その上で、「制裁への対応はプーチン大統領が決める」と、報復措置を取る姿勢も示している。