ドゥテルテ大統領 米国との協力継続を表明
フィリピンを訪問した安倍首相は、外国の首脳として初めてドゥテルテ大統領の私邸に招かれた他、複数回、首脳会談を行った。このなかでドゥテルテ大統領はアメリカとの協力を継続していく考えを示した。
プライベートな場で時間を共有することで、両首脳の信頼関係の強さを示した形。ドゥテルテ大統領はこれまでアメリカと距離を置く姿勢を示していたが、会談ではアメリカとの同盟関係が重要だとして、協力を継続していく考えを示した。
安倍首相もアジアの平和と繁栄のためにはアメリカの関与が不可欠で、フィリピンとも連携していきたいとの意向を伝えた。強引な海洋進出を続ける中国に対抗するため、トランプ政権の発足をきっかけに日米とフィリピンの連携を再構築したい考え。
しかし、私たちの単独取材に応じたフィリピンのヤサイ外相は去年、南シナ海をめぐり、国際的な司法機関が出した中国の主張を否定する判決について中国側への配慮を示した。
フィリピン・ヤサイ外相「(仲裁裁判所の判決は)他の国が関与して解決を図るものではない。フィリピンと中国のみが関わる判決だ」
これまでドゥテルテ大統領も中国と関係改善をめざす姿勢を鮮明にしていて、今後、南シナ海問題などでどう対応していくかは不透明なまま。