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“韓国の寺に引き渡し”判決 対馬仏像事件

2017年1月26日 13:29

 長崎県対馬市で2012年に盗まれ、韓国で見つかった仏像をめぐり、韓国の裁判所は26日、韓国政府に対し、所有権を主張している韓国の寺に仏像を引き渡すよう命じる判決を言い渡した。

 長崎県対馬市の寺が所蔵していた「観世音菩薩坐像」は2012年に盗まれ、その後、韓国で見つかったが、韓国の寺が「中世に日本に略奪されたものだ」として所有権を主張し、引き渡しを求める訴えを起こしていた。

 26日の判決で、大田地裁は「仏像は正常ではない経緯で対馬に渡った」と指摘し、像の所有権は韓国の寺にあると認定した。その上で、韓国政府に対し、像を寺に引き渡すよう命じた。これで、日本への返還は困難な状況となり、悪化しつつある日韓関係に、さらなる悪影響を及ぼすことになりそうだ。

 菅官房長官は「仏像が早期に日本へ返還されるよう、外交ルートを通じて、様々なレベルで韓国政府に求めてきている。そうした中で、そうした(日本に戻さない)判決が出たことはきわめて残念」と述べるとともに、仏像が速やかに日本に返還されるよう韓国政府に適切な対応を求める考えを示した。

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