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トランプ政権が控訴“入国停止”差し止め

2017年2月5日 20:10

 中東など7か国からの入国停止などを命じたアメリカ・トランプ大統領の大統領令をめぐり、攻防が激しさを増している。

 ワシントン州の連邦地裁が大統領令を差し止める命令を出したのに対し、トランプ政権はこれを不服として控訴、全面対決の姿勢を鮮明にしている。ワシントン州の連邦地裁が中東など7か国からの入国を停止するなどとした大統領令を一時的に差し止める命令を出したのを受け、トランプ政権は4日、命令を不服として連邦控訴裁判所に控訴した。

 控訴について、トランプ大統領は休暇先のフロリダ州で出席したパーティで、「我々は国の安全のために勝つ」と述べ、徹底して争う姿勢を示している。

 一方、ワシントン州のファーガソン司法長官は、「憲法違反の大統領令をただちに全米で差し止めるとした理にかなった決定が、控訴裁判所でも支持されることに自信を持っている」とコメントした。

 大統領令の差し止め命令が出たことを受け、ニューヨークの空港には4日、足止めされていた人々の入国を支援しようと、約1000人のボランティアが集まった。

 トルコから到着したイエメン人「(Qアメリカに到着した気分は?)とてもうれしい。自由で安全になった気分。(トランプ大統領は)人種差別主義者のようだ」

 テネシー州の大学に通うイエメン人男性は、滞在していたトルコからアメリカに入国し、安堵(あんど)の表情を浮かべていた。

 しかし、トランプ政権が控訴したことで今後の行方は不透明で、混乱は長期化しそうだ。