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差し止め命令停止退け 空港で渡航者支援も

2017年2月6日 6:30

 中東など7か国からの入国停止などを命じたアメリカ・トランプ大統領の大統領令の差し止め命令を受けて、トランプ政権は4日、命令の停止を求めて控訴したが、控訴裁判所はこれを退けた。

 トランプ政権は、ワシントン州の連邦地裁が入国停止の大統領令を一時的に差し止める命令が不服だとして連邦控訴裁判所に控訴した。しかし控訴裁判所は4日、差し止め命令の停止を求めるトランプ政権の訴えを退け、その上で、差し止め命令を出したワシントン州などと政権側の双方に、反論などの書面を提出するよう求めている。

 ペンス副大統領は、大統領令は法律にのっとったものだと改めて正当性を主張した。

 ペンス副大統領「この大統領令が憲法と法の下で大統領の権限内にあることを確信している。だからこそ(司法の)決断に不満があるのだ」

 こうした中、多くの渡航者が入国するニューヨークのJFK空港には、7か国からの渡航者を支援しようと約50人のボランティアが集まった。この日は、大統領令で搭乗を拒否されていたイラク人の一家がアメリカに入国した。

 搭乗拒否されていたイラク人「大使館から電話で『申し訳なかった。渡航していいよ』と言われた。(Q:ニューヨークに来られて?)とても幸せです」

 大統領令の差し止めをめぐる判断の行方は不透明で、混乱は長期化しそうだ。