アメリカ政府は２１日、トランプ大統領が掲げるメキシコからの不法移民対策をめぐり、強制送還の対象を拡大する、取り締まり強化の指針を発表した。

　今回の指針はメキシコとの国境に壁を造るとした国境の警備強化に関する大統領令に基づくもの。不法移民の強制送還について、軽犯罪を含む「いかなる犯罪」も対象になる、として、従来よりも対象を拡大している。

　また、摘発を担う職員などを１万５０００人増員するほか、逮捕された不法移民を裁判所での審理までの間、人道的理由から釈放する方針はやめるとしている。

　今回の指針は取り締まりを大幅に強化する内容で、不法移民を多く抱える地域を中心に今後、混乱が広がる可能性もある。