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殺害実行犯、当日未明まで誕生パーティーに

2017年2月26日 18:53

 北朝鮮の金正男氏がマレーシアで殺害された事件で、実行犯の1人、インドネシア人のシティ アイシャ容疑者が、事件直前まで友人らとパーティーを楽しんでいたことがわかった。

 金正男氏殺害の実行犯の1人、インドネシア人のシティ アイシャ容疑者が事件直前まで友人らと無邪気な様子でパーティーを楽しんでいたことがわかった。事件の前日に撮影された映像では、シティ アイシャ容疑者はカメラに向かって笑顔で語りかけ、妊娠している女性のおなかを優しくさすっていた。

 シティ アイシャ容疑者は「いたずら番組の撮影だと思った」などと話しているが、友人から「もう女優になったのね」と冷やかされ、恥ずかしそうに笑顔を見せていた。

 関係者によると、事件当日の未明まで友人が開いた自らの誕生パーティーに参加していたという。映像ではシティ アイシャ容疑者がうれしそうにろうそくを吹き消す様子が映っているが、この数時間後には猛毒の神経剤VXを使って金正男氏の殺害に実行犯として関わることになる。

 一方、マレーシア警察の幹部は、実行犯の女のうち1人が事件後にタクシーの中で嘔吐(おうと)していたことを明らかにした。この女が2人の実行犯のうちのどちらかはわかっていない。現在は2人とも体調に問題はないということだが、事件直後にVXの影響を受けていたことも考えられる。

 さらに同じ警察幹部は、これまでに捜索したマレーシア・クアラルンプールのマンションが、北朝鮮に逃亡した4人の容疑者に関連があることを認めた。現在、警察の化学部門がマンションから押収した物質について分析を進めている。