正男氏殺害実行犯の女2人、殺人罪で起訴へ
北朝鮮の金正男氏が殺害された事件で、マレーシアの検察は1日、実行犯として拘束されている女2人を起訴する方針。この事件で容疑者が起訴されるのは初めて。
マレーシアの検察は正男氏殺害の実行犯として逮捕されているベトナム国籍のドアン・ティ・フォン容疑者と、インドネシア国籍のシティ アイシャ容疑者の2人を1日午前、殺人罪で起訴する方針。2人は「いたずら番組の撮影だと思っていた」などと話し、犯罪とは知らなかったと主張しているが、警察は、毒物を使ったことなどを認識していたものとみて追及していた。また、検察は、別に逮捕されている北朝鮮国籍のリ・ジョンチョル容疑者についても、近く起訴する方針。
こうした中、北朝鮮は2月28日、元国連次席大使ら高官をマレーシアに派遣した。「人権問題を解決するのが目的だ」として、遺体の引き渡しや逮捕された北朝鮮国民の釈放などについて、マレーシア側と交渉するとしている。
北朝鮮はこれまでマレーシア側への協力を拒んできたが、北朝鮮国籍の男の起訴を目前にして、マレーシア側との交渉に本腰を入れるものとみられる。