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金正男氏殺害 容疑者立ち会わせ実況見分

2017年3月1日 12:42

 北朝鮮の金正男氏が殺害された事件で、実行犯の女2人は1日、殺人罪で起訴され、裁判所で罪状認否を行う。地元当局はこれに先立ち、容疑者を立ち会わせて事件現場で実況見分を行った。

 金正男氏殺害の実行犯として逮捕されたベトナム国籍のドアン・ティ・フォン容疑者と、インドネシア国籍のシティ アイシャ容疑者の2人は1日、罪状認否を受けるため、厳重な警備の中、地元の裁判所に入った。

 起訴手続きに入る直前、地元当局は1日午前9時過ぎ、事件が起きた空港の中で実況見分を行った。そこにはフォン容疑者とみられる姿もあった。犯行後の容疑者の動きを確認していたとみられ、事件後に手を洗ったとみられるトイレの周辺を検分する様子が確認できた。

 現場周辺を封鎖し、フォン容疑者とみられる女は手錠をかけられ、武装した警察官が囲むものものしい雰囲気の中で実況見分は行われたが、フォン容疑者とみられる女は終始落ち着いた様子だった。

 2人は複数ある殺人罪のうち、最も重い量刑が科される殺人罪で起訴される見通しで、このまま罪名が適用されたまま有罪となれば死刑が言い渡されることになる。

 2人は「いたずら番組の撮影だと思っていた」などと話し、犯罪とは知らなかったと主張しているが、警察は2人が毒物を使ったことを認識していたとみていて、今後の裁判ではこうした点が焦点になる。