北朝鮮国籍の容疑者、釈放される可能性
北朝鮮の金正男氏が殺害された事件で、実行犯として逮捕された女2人が1日、殺人罪で起訴された。一方で、北朝鮮国籍の容疑者の男は、釈放される可能性が高まってきている。
検察は1日、ベトナム国籍のドアン・ティ・フォン被告とインドネシア国籍のシティ アイシャ被告を殺人罪で起訴した。今後開かれる裁判で、殺人罪で有罪とされれば、2人には死刑が宣告される。
一方、北朝鮮国籍のリ・ジョンチョル容疑者は3日が勾留期限だが、複数の地元メディアは、起訴されず釈放される可能性が高いと報じた。
国外逃亡した他の容疑者を空港まで送ったなどとされていたが、証拠が不十分だったとみられる。警察幹部は、NNNの取材に、起訴できなければ国外退去処分にする考えを示している。
こうした中、北朝鮮の朝鮮中央通信が1日夜、事件をめぐり、アメリカと韓国が「我々にとんでもない言いがかりをつけ、妄動を働いている」と非難した。
また、実行犯の女が無事だったことはVXの特徴に合致しないと専門家が分析していることなどをあげ、VXによる殺害は「荒唐無稽な詭弁(きべん)」で「科学性や論理性に欠けている」と主張した。