「遺体は金正男氏」 確認方法は明かさず
北朝鮮の金正男氏が殺害された事件で、マレーシアの警察長官は遺体が金正男氏であると確認したと発表した。
マレーシア警察のカリド長官は、10日の記者会見で、遺体の身元を金正男氏と確認したと発表した。身元確認の結果については、正男氏の親族にすでに伝えたとしている。ただ、確認の方法については「安全上の理由から明かせない」とした。
正男氏はクアラルンプールの空港で殺害された際に、「キム・チョル」名義のパスポートを所持していて、マレーシア警察は、身元の確認には家族からサンプルを得たうえで、DNA鑑定が必要としていた。
一方、遺体の返還については、本来なら家族に引き渡すべきだが、家族からの要請がないため、マレーシアの保健省に引き渡すとしている。
遺体の身元確認をめぐっては、DNA鑑定に協力するため正男氏の息子ハンソル氏がクアラルンプールを訪れる可能性が指摘されていた。しかし、ハンソル氏については8日、脱北者の支援をうたう団体が、本人のメッセージビデオを公開し、身柄は保護されているとの声明を出している。