トランプ政権初の米中首脳会談へ
アメリカのトランプ大統領は6日、中国の習近平国家主席と初めての首脳会談を行う。米中間では北朝鮮問題と並び、中国の南シナ海進出が課題だが、トランプ政権の方針は不透明。アメリカ・ワシントンから田口舞記者が伝える。
トランプ大統領は、フロリダ州にある別荘で初めて習主席と顔を合わせる。今回の会談をホワイトハウスの高官は、「建設的な関係構築の第一歩」と位置づけ、北朝鮮への対応や貿易問題など幅広く協議するとしている。
これまで米中の懸案だったのが、中国が南シナ海で進める軍事化だ。今月9日に撮影された南沙諸島の衛星写真の情報から、専門家は軍事用レーダー施設などが完成に近づいており、中国が戦闘機や移動式のミサイルをいつでも配備できると警告する。
南シナ海問題に詳しいCSISポーリング研究員「南沙諸島と西沙諸島の動きを合わせて見れば、中国はいつでも自らの主権を主張する地域内を監視し干渉できる」
しかし専門家は、トランプ政権にとって南シナ海問題は北朝鮮問題などよりも優先度が低いと懸念する。
ポーリング研究員「現政権はルールに基づいた秩序や国際法について言及することがない。問題提起はするかもしれないが、北朝鮮問題と比べて、うわべだけかもしれない」
南シナ海の軍事化は待ったなしの状況だ。周辺国が不安を抱く中、トランプ政権は本気で取り組む意思があるのか、首脳会談が注目される。