【戴冠式】多様性にも配慮…新たな時代の国王へ【バンキシャ!】
イギリス・ロンドン。日本時間の6日夜、人々がわれ先にと目指していたのは、国王の住まいであるバッキンガム宮殿だ。宮殿前の広場はあっという間に埋め尽くされた。
そこへ姿を見せたのは、戴冠式を終えたばかりのチャールズ国王だ。母・エリザベス女王は70年にわたり、イギリスの君主を務めてきた。その姿を一番近くで見続けてきたチャールズ国王は、一体どんな君主となるのだろうか。(真相報道バンキシャ!)
エリザベス女王の戴冠式は1953年に行われた。王冠を授かる母をそばで見守っていたのが、当時4歳だったチャールズ国王だ。それから70年、そのチャールズ国王が、王冠を受け継ぐ日を迎えた。
馬車に乗り、戴冠式が行われるウェストミンスター寺院へ到着すると、チャールズ国王は、中央に置かれた“戴冠用のイス”についた。このイスは、日本でいうと鎌倉時代にあたる1300年に作られたものだという。以来、何人もの君主が王冠を授けられる瞬間を見守ってきた。
まずは、王の権威を象徴する「宝物(ほうもつ)」が授けられる。それから「君主の宝珠(ほうじゅ)」。金色の珠(たま)の上に十字架があしらわれたもので、色とりどりに輝くのは、エメラルドやルビーなどの宝石だという。母・エリザベス女王も戴冠式で手にしていた「宝物」が、70年の時をへて、息子・チャールズ国王へと引き継がれた。
そして70年前、エリザベス女王に授けられた王冠が、いよいよチャールズ国王へ。“戴冠式専用”のため、かぶるのは生涯でこの1度きりだという。宝石が散りばめられ、重さは2キロ以上。その王冠が、チャールズ国王の頭にのせられた。
大司教「国王陛下、万歳!」
一同「国王陛下、万歳!」
イギリス王室の長い歴史を継承したチャールズ国王だが、今回の式典では、時代に合わせて新たに取り入れたものもある。その1つが多様性だ。式典には、さまざまな人種やキリスト教以外の宗教の代表が参加した。
儀式を終え、バッキンガム宮殿へと戻った国王は、絶大な人気を誇った母の跡をどう受け継ぐのか。新たな“イギリスの顔”に世界が注目している。
(*5月7日放送『真相報道バンキシャ!』より)