来年1月に行われる台湾総統選挙で、与党・民進党の候補者に、蔡英文政権で副総統を務める頼清徳氏が選ばれました。

台湾の与党で中国と距離を置く民進党は12日、来年1月の総統選挙の候補者として頼清徳副総統を選出しました。頼氏は、去年の統一地方選挙で大敗した責任をとり、党首を辞任した蔡英文総統の後任として、ことし1月から党首を務めています。

選出後、頼氏は会見で、「台湾はすでに主権独立国家だ」とした上で、「中国が武力による台湾統一を諦めない限り、台湾は中国の侵攻に対抗できる準備を整えなければならない」などと述べました。

総統選にはほかにも、ホンハイ精密工業の創業者・郭台銘氏が、中国と融和路線を掲げる野党・国民党から立候補を目指すとしています。しかし、国民党の候補者は党内の選考を経て指名される予定で、侯友宜・新北市長が有力とみられています。

中国の習近平国家主席が台湾統一に強い意欲を示す中、総統選挙では、中国との関係が大きな争点となる見通しです。