北朝鮮が再び“ゴミ風船”…韓国政府「宣伝放送」を6年ぶりに再開
韓国政府は、北朝鮮が再びゴミをぶら下げた風船を飛ばしたことを受け、9日午後、いわゆる「宣伝放送」を6年ぶりに再開しました。
韓国軍によりますと、北朝鮮は昨夜から9日にかけ、韓国に向けて300個以上のゴミを下げた風船を飛ばしました。風船はソウルなど広い範囲で確認されたということです。
北朝鮮は先月末からゴミや汚物をぶら下げた風船を繰り返し飛ばしていて、今回が3回目です。今月2日には風船を飛ばす行為を中断したものの、「体制を批判するビラを飛ばせば100倍のゴミを送る」と警告していました。しかし、その後、韓国の脱北者団体が金正恩総書記を非難するビラを飛ばしていて、今回はその対抗措置とみられます。
こうした事態を受け、韓国政府は9日午後、軍事境界線付近で大音量のスピーカーによるいわゆる「宣伝放送」を再開しました。放送は北朝鮮の体制批判などを流すもので、再開されるのは2018年以来、6年ぶりです。
宣伝放送に北朝鮮が反発する可能性もあり、今回の問題を契機に南北間の対立が深まることは避けられそうにありません。