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「くまモン」中国名“ションベンション”に

2019年3月19日 19:24

熊本県のPRキャラクター「くまモン」。日本国内だけでなく、海外でも根強い人気があるが、今、ある壁にぶち当たっている。中国などでの当て字を使った呼び名「酷MA萌」、この名前が浸透せず、19日、“改名”した。

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日本を飛び出し、アジアでも活躍する熊本県の公式キャラクター「くまモン」。19日、中国で活動する時の新しい名前が発表された。

熊本県知事公室・白石伸一政策審議監「“熊本”と“クマ(熊)”の漢字を掛け合わせた『熊本熊(ションベンション)』を公式な中国名として使用することにします」

中国語で「熊本熊」と書き、読み方は“ションベンション”、上から読んでも下から読んでも“ションベンション”。

(壇上で“ションベンション”と呼ばれ、大喜びする様子の「熊本熊」)

この改名により、人口およそ14億人の中国や台湾では“ションベンション”で統一。日本の「くまモン」の呼び方が少数派になった。

この改名に合わせ、東京・銀座のアンテナショップでも中国語の表記を急きょ、名前を張り替えたという。

買い物客「熊本県をアピールする意味では、これ(熊本熊)の方が日本としては中国の方にアピールできる」

実はこれまで、中国での「くまモン」には、名前で失敗した過去があった。「くまモン」は日本で誕生した2011年以降、中国でもジワジワと人気に火がついていったが、中国では当初、ローマ字の「KUMAMON」など多数の表記があったという。

すると2013年、熊本県は中国人により親しんでもらえるよう改名に踏み切った。中国語とアルファベットの当て字にして「酷MA萌」。中国語で「かっこいい」「外国産」「かわいい」という意味が込められている。しかし、これが大失敗。全く浸透せず、逆効果になってしまった。

そこで行われた今回の“ションベンション”への改名。違いは一目瞭然で、中国人にわかりやすい名前のようだ。

中国からの観光客「中国だったら“ションベンション”の方が覚えやすいし、中国らしい感じがします」

また、この改名には、もう一つの大きな役割がある。中国各地で出没する「偽くまモン」対策として、熊本県は改名を機に中国で商標を申請した。

熊本県知事公室・白石伸一政策審議監「海外の企業の方々に、このキャラクター、イラストをしっかり活用していただいて、それで利用料が入ってきます」

その利益は著作権侵害の対策費用などに使っていくという。

しかし、改名により、ある矛盾が発生してしまった。実は、「くまモン」は“クマのオス”ではなく、“男の子”という設定。新しい名前は、まさにクマと勘違いされそうな名前だが…

熊本県知事公室・白石伸一政策審議監「クマになってしまうかもしれませんけど、愛着を持っていただければ、愛していただければと思っています」

小さな矛盾は気に留めず、“ションベンション”として中国でのブレイクを目指す――

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