激しい戦闘続くウクライナ東部セベロドネツク ルハンシク州知事「60%がロシア支配下に」
ロシア軍が制圧を目指し激しい戦闘が続いているウクライナ東部のセベロドネツクをめぐり、ロシア側が町の6割を支配下に置いたと地元知事が明らかにしました。
ルハンシク州・ハイダイ知事「現在、セベロドネツクは60%がロシア支配下にあり、10~15%はグレーゾーンだ」
セベロドネツクがあるルハンシク州のハイダイ知事はさらに、市内には多くの市民が残り、シェルターなどに避難していて、ロシア軍は病院などを狙って攻撃を行っていると訴えました。
また、ハイダイ知事はSNSで、ロシア側の攻撃が化学工場の硝酸タンクを直撃し、大量の有毒ガスが漏れているとロシア側を非難しました。
イギリス国防省は1日、ロシア軍はセベロドネツクで市街戦を展開し中心部に迫りつつあると分析し、東部2州以外にも長距離ミサイルでウクライナ全域のインフラを攻撃していると発表しました。
一方、3月にロシア軍が掌握したウクライナ南部のザポリージャ原発について、ウクライナの原子力企業は31日の会見で、ロシア軍が原発敷地内に爆発物や戦車を置いているとして、誤って爆発し「大惨事につながる恐れがある」と懸念を示しました。
こうした中、アメリカのバイデン政権は31日、ウクライナへの新たな軍事支援として、射程およそ80キロとなる高機動ロケット砲システムと、その弾薬など総額7億ドル相当の兵器の供与を発表しました。
アメリカ政府高官によりますと、「ウクライナ政府は、ロシア領内への攻撃には使わないと確約した」ということです。