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どこからはじめる?SDGs

2019年9月2日 16:50
どこからはじめる?SDGs

世の中で議論を呼んでいる話題について、ゲストに意見を聞く「opinions」。今回の話題は「どこからはじめる?SDGs」。外務省国際協力局・地球規模課題総括課の課長・吉田綾さんに話を聞いた。

国連が定めるSDGs(=持続可能な開発目標)について、株式会社Insight Techがアンケートを実施し、17ある目標の中から関心のあるもの3つを選んでもらった。

すると…

「貧困をなくそう」(36%)
「すべての人に健康と福祉を」(33%)
「安全な水とトイレを世界中に」(32%)
「飢餓をゼロに」(32%)

の4つが特に際立つ結果になった。


――吉田さん、SDGsはとても広い分野にわたってテーマと目標を設定していますが、一体どこからはじめたらよいのでしょうかフリップを書いていただきました。

「他人ごとではない、自分ごと」です。

このSDGsですが、野心度は非常に高いんです。「貧困をゼロにする」というのは言い換えますと、これまで通りのやり方ではとても達成はできないんですね。

ですから、このSDGsの目標が求めているのは、いままでにないイノベーティブな革新的なアプローチです。

いままでですと、先進国から途上国に援助をするというようなことをやっていたわけですがそれだけではだめだということです。ですから、「他人ごとではなく自分ごと」として、みなさんも一緒に行動をとっていく。それがSDGsだと思っています。

この中で例えば、ビジネスの方々、市民社会、若い方々、地方自治体の方々、そういった様々なアクターが、今までにないクリエーティブな形で目標に向かって進んでいく。それによってSDGsの到達に近づいていくんだと思います。


――実際、私たちの身近でも色々できることはありそうですよね。

そうですね。この「他人ごとではない、自分ごと」ということなんですが、SDGsはたくさんの目標があります。貧困、気候変動、エネルギー、水、環境、色々な分野があります。でも、そういった色々な分野があるからこそ、どんな方々でも自分にできることを探して見つけられることなんだと思います。

例えば、1つの例を挙げるとペットボトルを飲んだ後はちゃんとリサイクル箱に入れるとか、あとは買い物に行くときはマイバッグを持ってゴミを減らす。そういった行動も重要な行動の1つなんです。

SDGsのゴールの中にゴール12というのがあります。それは「つくる責任、つかう責任」というものです。その「つかう責任」というかたちで、ゴミを減らす、そんな消費者の方々の運動がつくる側にも変革をもたらしていく。そういったうねりがつくられる。それがSDGsの面白いところではないかと思います。


――一方で、政府としてはどんな後押しをしているのでしょうか。

なかなかSDGsというのはわかりにくいですよね。ですので、具体的にどんなアクションをとったらSDGsなんだろう、高く評価されるんだろうというアクションの見える化の取り組みのひとつとして、企業の方々、自治体、NGOの方々による優れた活動をSDGsアワードとして表彰させていただいております。

これは2017年からなんですけど、これまでの2回のアワードでは、本当に色々な方々、学生さんとか企業の方など色々な方々が受賞しています。

ですから、自分は一体なにから始めようと思っている方々は、ぜひ参考にしていただきたいと思いますし、実はこのアワードですが今月の30日まで募集しておりますので、ぜひ、みなさんに応募していただければと思います。


――そして今月はSDGs関連で大事な予定もたくさんあるんですよね。

はい、9月24、25日にニューヨークの国連総会でSDGsサミットがあります。これは、SDGsが2015年に採択されてから、はじめての首脳級の会合となります。

ここでは各国の首脳が色々な各国の取り組みを説明するとともに、これからどんなふうに国際協力をしていけばいいのかということについて話し合う場になっています。

日本は技術に優れた国でありながら、まれに見るスピードで少子高齢化が進んでいます。ですから例えば、安倍首相からは、第1にテクノロジーで課題を解決する。そういった社会を目指すビジョンが経済界のほうからあがっていまして、「ソサエティ5.0」という名前なんですがそういった取り組みがあります。あるいは地方創生、地方を元気にしていく取り組み。3番目としては若い方々や女性などの幅の広い方々のエンパワーメントといった3本柱を発信していただいて、できれば日本の課題先進国としての経験とノウハウの共有みたいなものを発信していただければなと思っています。


――個人として、国、世界規模で、それぞれできること、やるべきことというのがありそうですね。

【the SOCIAL opinionsより】