バイデン氏「“巨大な赤い波”は起きなかった」 トランプ氏は“ご機嫌”から“激怒”に… アメリカ中間選挙
アメリカ中間選挙は投開票から一夜明けた9日も激戦が続いています。バイデン大統領は開票後初の会見で、「民主党が善戦している」との認識を示しました。一方、トランプ前大統領は選挙結果に激怒し、周辺に怒鳴り散らしていると伝えられています。
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記者
「バイデン大統領の記者会見場、超満員になっています」
9日、中間選挙の投票日から一夜明けたホワイトハウスでは、多くのメディアが開票後初の記者会見を待ち構えていました。
民主党 バイデン大統領
「きのう、選挙が行われた。民主主義とアメリカにとって良い日となった」
バイデン大統領は「与党・民主党は善戦している」と落ち着いた口調で語りました。そして、赤がシンボルカラーの野党・共和党について、「メディアや評論家が“巨大な赤い波”を予測したが、それは起きなかった」と述べました。
当初の予想よりも、民主党の善戦が伝えられています。
民主党 ハッサン候補(米・ニューハンプシャー州、8日)
「再選を果たすことができました!」
日本時間10日午後4時時点で、議会上院・下院ともに開票作業は続いていて、大勢はまだわかっていません。アメリカ・NBCによると、下院では共和党が優勢で、民主党が192議席、共和党が210議席を獲得する見通しです。一方、上院では非改選も含めて、民主党が48議席、共和党が49議席を獲得する見通しで、カギを握るのは、残り3議席次第という大接戦です。このうち南部ジョージア州は僅差のため、12月6日に決選投票が行われることになりました。
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開票直後の自宅のパーティーで上機嫌だった共和党のトランプ前大統領。
共和党 トランプ前大統領
「われわれは予備選よりも本選に強い。面白いだろう?」
しかし、一夜明けた9日、アメリカ・CNNはトランプ氏側近の話として、トランプ氏のある変化を伝えました。トランプ氏が「中間選挙の結果に激怒し、周辺に怒鳴り散らしている」というのです。
トランプ氏が激怒している理由の1つは、最激戦州とされた東部・ペンシルベニア州でトランプ派のオズ候補が敗れたことです。5日にトランプ氏が応援演説も行っていた候補者です。
共和党 トランプ前大統領(米・ペンシルベニア州、5日)
「オズ候補はタフで強く、おまけに頭も良い。この男に投票しなければならない!」
ニューヨークタイムズは、「この候補への支持を助言したメラニア夫人も含めて、責め立てている」と伝えています。
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一方、バイデン大統領は自身の大統領選への出馬について…
民主党 バイデン大統領
「来年の早い時期に決断することになると思う」
バイデン大統領は「最終的には家族との決断だ」とも述べ、ジル夫人の意向を尊重する考えも示しました。トランプ前大統領が出馬するかどうかは、判断に「全く関係がない」と強調しました。
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大統領選にも大きく影響する中間選挙。世界が注目する中、開票作業が続けられています。