“ロックダウン”で買いだめ スーパーに市民殺到 中国・上海
事実上の“ロックダウン”が始まった中国・上海では、多くの市民が食料品の買いだめのため、スーパーに殺到しました。
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事実上の“ロックダウン”が始まった中国最大の経済都市、上海。
記者(中国・上海、29日)
「こちらはスーパーの入り口なんですけど、すごい人が並んでますね」
入り口の前だけでなく、列はほかの店の前をいくつも越えた先まで延びていました。
28日からは市の東側で、西側では4月1日から5日まで封鎖され、外出が禁止されます。そのため、封鎖が3日後に迫る西側のエリアでは、多くの市民が、カートが満杯になるほど買いだめをしています。別のスーパーでは、ほとんどの商品が品切れ状態となっていました。
上海市民
「(食料が)なくなるのが心配で、仕方なく買っています」
わずかな感染拡大も封じ込める“ゼロコロナ政策”を続ける中国。
先週、NNNの北京支局では…
記者(中国・北京)
「支局に急に電話がかかってきて、PCR検査を受けに来いと連絡がありました」
感染が確認された地域から来た人が建物に立ち寄ったため、住人全員の検査に踏み切ったことが後に判明しました。
突然の一斉検査はすでに当たり前の光景になっています。さらに…
記者(中国・北京、29日)
「こちらでは60歳以上で1回目のワクチン接種を終えた人に“賞金”が出るということで、朝から大勢の人が詰めかけています」
出てきた人たちに見せてもらったのは“赤い封筒”です。
1回目の接種をした人
「お金をもらえるとは思いませんでした」
日本円でおよそ1万円が手渡されていました。
こうしたあの手この手で徹底された“ゼロコロナ”は生活への影響も大きく、人々の不満も高まっています。
23日、河北省のPCR検査場では、女性がスタッフに押さえつけられる場面もありました。
検査場スタッフ
「どれほどの過ちを犯したかわかりますか?」
女性
「私が何の過ちを犯しましたか。マスクをしたくなかっただけです」
地元警察によりますと、女性は指示を聞かず、スタッフの携帯電話を壊すなどしたため、取り押さえられたということです。
その中国では、29日に新たに6886人の感染者が確認されました。4日連続で5000人を超えていて、ゼロコロナ政策の効果が疑問視されています。