ウクライナ“継続支援”が課題 車椅子500台達成も“支援疲れ”
ロシアによるウクライナ侵攻で重いケガをした人々に、日本から車椅子を送る活動が行われています。ただ、戦争の長期化で活動の継続を危ぶむ声が上がっています。
今週、在日ウクライナ大使館を訪ねたのは――。
スイマルク代表・谷口博さん「車椅子の目録を渡しにいきたいと」
京都のボランティア団体の代表、谷口博さん。ウクライナ独立33周年を記念し、今回新品の車椅子33台を寄付しました。
在日ウクライナ大使館 インナ・イリナ三等書記官「毎日のようにミサイル攻撃がある結果、障がいを受けた人がとても多いです。車椅子は、とても大事です」
手足を失い、車椅子生活を余儀なくされた人が後を絶たない中、谷口さんらは2022年からウクライナに車椅子を送る活動を始め、今回で合計500台に。「支援の輪が広がった」と話す一方で――。
スイマルク代表・谷口博さん「最近は(寄付が)少なくなりまして、今で20台くらいですかね」
今後も寄付が集まるのか、不安をにじませます。
大使館あての支援物資を集める倉庫でも――。
在日ウクライナ大使館・支援物資コーディネーター レーシャ・トカルさん「こちらは車椅子ですね。最近、新しいリクエストもくるので、私たちが今扱ってる以上に必要」
1年半前は段ボール箱が倉庫を埋め尽くしていましたが、今は隙間が目立ちます。
在日ウクライナ大使館・支援物資コーディネーター レーシャ・トカルさん「(みんな)悪いニュースに疲れてるじゃないですか」
集まった物資は去年の半分以下だといい、“支援疲れ”を実感していました。
侵攻開始から2年半。ウクライナの越境攻撃にロシア軍が反撃を始めるなど、攻防は激しさを増す一方、ウクライナ各地への攻撃も連日、続いています。
在日ウクライナ大使館 インナ・イリナ三等書記官「残念ながら戦争は、まだまだ続いています。だから本当に、ウクライナのことを忘れないでください」
戦争終結の兆しが見えない中、支援の継続が求められています。