大接戦となった韓国の大統領選挙で勝利し次の大統領に就任する尹錫悦氏は10日朝、アメリカのバイデン大統領と電話会談を行うなどさっそく政権移行に向けて動き出しています。

尹錫悦氏「重い心と無限の責任感を持って20代大統領当選者として国民の皆さんの前に立ちました」

最大野党「国民の力」の尹錫悦氏は午前11時頃から当選後の会見を行いました。尹氏は「未来志向的な韓日関係を作る」と、日本との関係改善にも改めて意欲を示しました。

韓国メディアによりますと尹氏は10日朝、文在寅大統領と電話したほか、バイデン大統領とも電話会談し、当選後の挨拶や今後のアメリカの連携を確認したものとみられます。

その後、歴代大統領や戦没者らが埋葬されている国立墓地を参拝。「偉大な国民と共に、統合と繁栄の国を作る」と記帳しました。

最終的な得票率はわずか0.73ポイント差の大接戦で、韓国メディアは「憲政史上、最も小さな得票差によるきわどい勝利」、「圧倒的な支持を得られず課題を抱えての船出」などと伝えています。

尹氏は「大統領当選者」としての地位を得て、警備などが強化されます。5月10日に大統領に就任する予定で、今後、文政権からの引き継ぎなど、政権以降に向けた動きが加速していくことになります。