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ダウ反発 中東情勢の悪化“回避”で安心感

2020年1月9日 8:19

8日の米・ニューヨーク株式市場は、中東情勢のさらなる悪化がひとまず回避されたことで安心感が広がり、ダウ平均株価は160ドルあまり値を上げて取引を終えている。

8日のニューヨーク株式市場ダウ平均株価は、前の日の終値から161ドル41セント値を上げ、2万8745ドル09セントで取引を終えた。また、ハイテク株が中心のナスダック総合指数も60.66ポイント上げて、9129.24と過去最高値を更新して取引を終えている。

アメリカ軍の拠点がイランから攻撃されたことを受け、この日の午前中にトランプ大統領が演説を行った。さらなる反撃に出るのか、トランプ大統領の出方が焦点となっていたが、「軍事力は使いたくない」などと発言したことで、市場には安心感が広がった。幅広い銘柄が買われ、ダウ平均株価は一時280ドルあまり値を上げ、過去最高値に迫る勢いだった。

しかし、原油先物価格が下落したことでエネルギー関連株が売られたほか、墜落事故が報じられたボーイングが大幅に値を下げ、相場の重荷となった。さらに、取引終了間際にイラクで新たな攻撃があったと一部メディアが報じたことで、ダウ平均株価は上げ幅を縮小し、161ドル高で取引を終えている。

市場関係者は「大規模紛争は回避されたが、火種はまだくすぶっているというのが市場の受け止めで、新たな動きに敏感に反応する展開が続くだろう」と話している。