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香港で「国家安全条例」きょうから施行 恣意的な運用に懸念高まる

2024年3月23日 14:55

香港で、スパイ活動などを取り締まる「国家安全条例」が23日、施行されました。当局による恣意(しい)的な運用に懸念が高まっています。

国家安全条例は、外国勢力による干渉を排除し国家機密の窃取やスパイ活動などが禁じられます。さらに、当局が「国家の分裂を扇動する」とみなした出版物を発行することなども罪に問われる可能性もあります。

2019年の反政府デモに関する写真を発表し、その後、香港で入境拒否にあった写真家の女性は、当局による恣意的な運用が強まるのことへの懸念を示しています。

写真家 キセキミチコさん
「(条例の)内容があいまいなところに見えない(怖さが)あります。何もしていないのに(香港の人々は)生きづらくなってしまう」

条例を巡っては、国連機関が「広範囲であいまいな規定は、国際人権法で保障された幅広い行為を犯罪とする恐れがある」と指摘するなど、国際社会から懸念が相次いでいます。