香港「国家安全条例」が全会一致で可決 条例案提出から11日、異例の早さでの成立
香港の議会にあたる立法会で、スパイ活動などを取り締まる国家安全条例が全会一致で可決しました。条例案の提出から11日と異例の早さでの成立です。
国家安全条例は、中国政府が主導し定められた反政府的な動きを取り締まる「香港国家安全維持法」を補完するもので、外国勢力による干渉を排除し、国家の安全を脅かす行為やスパイ活動などが禁じられています。香港の議会にあたる立法会では、民主派議員が一掃されているため反対意見は出ず、19日、審議開始からわずか11日と異例の早さで全会一致で可決しました。
当局の一方的な解釈により規制が強まる可能性があり、メディアや外国企業の活動を萎縮させる可能性が指摘されています。
条例には、欧米からも懸念が示されていて、香港政府が成立を急いだ背景には、こうした批判が拡大するのを避けたい思惑があったとみられます。条例は、今月23日に施行されます。