香港政府「国家安全条例案」を議会に提出、スパイ活動など取り締まり
香港政府は8日、スパイ活動などを取り締まる「国家安全条例案」を議会にあたる立法会に提出しました。
「国家安全条例」は2020年に中国政府が主導し、定められた「香港国家安全維持法」を補完するもので、香港の立法会に8日、条例案が提出されました。
条例案では、外国勢力と結託し国家の安全を脅かす行為や「スパイ活動」などが禁じられていて、最高で終身刑を科すとしています。
条例が制定されれば、当局の一方的な解釈により規制が強まり、メディアの取材活動や外国企業の経済活動などに影響が出る可能性が指摘されています。
先月末には、民主派団体が条例制定に反対し、異例のデモを行ったほか、アメリカやイギリスからも相次いで懸念が表明されています。
立法会で民主派議員は排除されているため、条例案に反対意見は出にくいとみられ、即日審議が進められた後、早ければ来月にも制定される見通しです。