中国“経済成長率”去年と同じ目標値に…景気低迷続く中
中国の国会にあたる全人代=全国人民代表大会が5日、開幕しました。ことしの経済成長率の目標は「5パーセント前後」で、景気低迷が続くなかで、去年と同じレベルに据え置いた形です。
北京から中継です。
世界が中国経済の行方に注目する中、李強首相は、景気回復が容易でないことを演説の随所ににじませました。
李強首相
「中国経済の持続的に回復する基盤はまだ盤石ではない」「成長期待が相対的に低く、リスク要因が依然多くある」
政府活動報告で李強首相はこのように述べ、国内の需要不足や失業問題などに危機感をにじませました。
世界の多くの国にとって中国は最大の貿易相手国で、中国経済の動向は世界経済に大きな影響を与えます。中国政府はことしのGDPの成長率目標は「5パーセント前後」と、去年と同じ目標値に据え置きました。これについても、李強首相は「目標を達成するのは容易ではない」と厳しい見方を示しています。
こうした中、積極的な財政政策を行う方針を示し、超長期特別国債を、今年はまず21兆円発行すると表明しました。
景気回復の重荷となっている不動産不況をめぐっては、「不動産市場の安定的で健全な発展を促す」としています。
一方、国防費に日本円でおよそ34兆円を計上しました。経済が低迷する中でも去年と同じ7.2パーセント増となり、軍備増強が鮮明となっています。