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フィリピン 米軍地位協定“破棄”を保留

2020年6月3日 16:00

フィリピンのロクシン外相は、アメリカに通告していた「訪問米軍に関する地位協定」の破棄を保留すると明らかにしました。両国の同盟関係に亀裂が入る事態は、当面、回避される見通しです。

「訪問米軍に関する地位協定」は、アメリカ軍がフィリピン国内で軍事演習などを行う際の法的地位を定めたもので、1998年に締結されましたが、不平等との批判もありフィリピン政府が破棄を表明していました。

ロクシン外相は2日、ツイッターで、「ドゥテルテ大統領の指示で協定の破棄は保留された」と述べ、アメリカ大使館に送った外交文書を公開しました。文書には「地域の政治やその他の動向を考慮して、破棄を保留する」と記されていて、保留期間は6か月で、延長も可能だとしています。

協定が失効すれば両国の同盟関係に深刻な亀裂が入り、中国が進出する南シナ海問題への影響も懸念されていましたが、当面、そうした事態は回避される見通しです。