韓国「全ての責任は全面的に北朝鮮側に」
北朝鮮が16日、開城にある南北共同連絡事務所を破壊したことを受けて、韓国大統領府は強い遺憾の意を表明し、場合によっては対抗措置をとると警告しました。
朝鮮中央テレビ「激しい爆音と共に北南共同連絡事務所が悲惨に爆破された」
朝鮮中央テレビは、16日午後2時50分に、南北共同連絡事務所が完全に破壊されたと報じました。「クズどもと、それを黙認した者どもの罪の代償を払わせるべきだと怒る人民の心に応じた」とした上で、「当該部門で破壊措置を実行した」と明らかにしました。
一方、韓国大統領府は会見で強い遺憾の意を表明しました。
韓国大統領府の会見「全ての事態の責任は全面的に北朝鮮側にあることを明確にする」
その上で、北朝鮮側が事態を悪化させる場合、強力な対抗措置をとると警告しました。
当時、韓国側の人員はおらず、人的被害は確認されていません。韓国メディアによりますと、事務所1階に設置された爆薬が爆発し、上の階が崩れ込むような形で建物が破壊されたということです。
また、15日、事務所周辺で人と装備を積んだトラックが集まっているのが確認され、韓国政府が監視を強めていたとも伝えられています。
金正恩委員長の妹・与正氏は、今月4日の談話で、緊張緩和のための南北軍事合意の破棄や、経済協力事業である開城工業団地の完全撤去にも言及していて、今後、さらなる挑発に踏み切る可能性もあります。