トランプ氏“警察改革”大統領令に署名
アメリカで黒人に対する警察官の過剰な対応に批判が高まる中、トランプ大統領は16日、警察改革に関する大統領令に署名しました。厳格な基準を満たした警察組織に対する助成金制度などが盛り込まれています。
トランプ大統領「警察官の命が危険にさらされている場合を除き、首をしめる行為を禁止する。殺傷能力の低い新たな武器を模索する」
大統領令では、厳格な基準を満たした警察組織への助成金制度の設立や警察官の訓練の強化、問題を起こした警察官の情報を共有する仕組み作り、また、ホームレスや精神疾患、薬物乱用者などへの対応には、ソーシャルワーカーを同行させる方針も示しました。
一方で大統領は、「法と秩序は取り戻さなければならない」と述べ、一部で求める声があがる警察予算の削減や警察の解体は、「過激で危険な取り組みであり、強く反対する」と改めて強調しました。
また、前政権のオバマ氏とバイデン氏について、「任期の8年間にこの問題を解決しようとしなかった」と批判し、秋の大統領選に向け、野党・民主党の動きを強くけん制しました。
一方、ニューヨークのデブラシオ市長は16日、ニューヨーク市警の警察官が民間人を死亡させたり、大ケガをさせたりした場合は、警察官が身につけているボディーカメラの映像と音声を30日以内に公開することを義務づけると発表しました。
市長は、「ボディーカメラは透明性を伴って初めて効果を発揮する」として、映像を遺族に見せた上で、ネット上でも公開するとしています。