ASEAN 南シナ海問題で中国に「懸念」
ASEAN(=東南アジア諸国連合)は27日、首脳会議の議長声明を発表しました。中国が進出を強める南シナ海の問題について、改めて「懸念」が示されています。
ASEAN首脳会議は新型コロナウイルス対策のため、テレビ会議の形式で行われました。
議長国として開会式で演説したベトナムのフック首相は、南シナ海の問題について、実効支配を強める中国を念頭に、「全世界がウイルスと闘う中、国際法に違反する無責任な活動があった」と批判。会議のあとに発表された議長声明には、「地域の平和と安定を損なう最近の活動や深刻な事案に懸念が表明された」との文言が盛り込まれました。前回の議長声明では「いくつかの懸念に留意する」としていましたが、表現をやや強めた形です。
また、新型コロナウイルスに関連し、加盟国の間の移動再開が議論されましたが、具体策について意見の一致には至りませんでした。