アメリカのトランプ大統領は４日、独立記念日に合わせ、ホワイトハウスで、祝賀イベントを開きました。上空に戦闘機などを飛ばし、愛国心を高める演出を行う一方、演説では、黒人差別の抗議デモの暴徒化への非難を繰り返しました。

ホワイトハウスでは、軍関係者や医療従事者とその家族らが招かれ、トランプ大統領夫妻とともに独立記念日を祝いました。ただ会場では、ほとんどの招待客がマスクをつけておらず、密集した状態の中、大統領の演説に耳を傾けました。

トランプ大統領「我々は今、過激な左派、マルクス主義者、無政府主義者、扇動者、略奪者、何をしているか全くわかっていない人々を打倒する過程にある」

そのうえで、トランプ大統領は、国内で相次ぐ奴隷制度に関わった人物の銅像などを破壊する動きについて、「怒る暴徒が歴史をかき消すことは絶対に許さない」と強く非難しました。

一方で、歴史上の人物の銅像を展示する国立庭園の建設を進める大統領令に署名したと明らかにしました、銅像を建てる人物としてジョージ・ワシントンをはじめとする歴代大統領や、公民権運動を率いたキング牧師、自身の支持基盤でもあるキリスト教福音派の元指導者、ビリー・グラハム氏らおよそ３０人の名前をあげました。

トランプ大統領は、演説後、上空に戦闘機などを飛行させて、愛国心を高める演出も行いました。秋の大統領選に向け、軍を使って「強い指導者」をアピールした形です。