米長官 中国総領事館は「スパイ活動拠点」
アメリカのポンペオ国務長官は23日、閉鎖を命じた中国総領事館が「スパイ活動の拠点だった」とした上で、「中国の行動を変えさせなくてはならない」と述べて圧力を強めました。
ポンペオ国務長官「ヒューストンにある中国総領事館を閉鎖したのは、スパイ活動と知的財産窃取の拠点だったからだ」
ポンペオ長官は23日、中国に関する演説を行い、中国に関与するという過去の政権の政策は「失敗だった」と指摘しました。
その上で、中国について「世界の人々とその繁栄を脅かしている。通常の国として扱うことはできない」と厳しく批判しました。さらに、習近平国家主席についても「共産主義に基づく世界の覇権を狙っている」と名指しで批判し、警戒感をあらわにしました。
一方、「国際社会が今、行動しなければ、中国は法の支配に基づく社会を破壊するだろう」と述べて、中国の行動を変えさせるための新たな中国包囲網を模索する意向も示しました。
11月の大統領選挙が近づく中、トランプ政権として中国への強硬姿勢を一層、鮮明にした形です。
これに対し中国外務省は、24日の会見で、ポンペオ長官の主張を「事実をねじ曲げ冷戦的な考えに満ちている」などと非難し、アメリカ側に抗議を行ったことを明かし、「強い憤慨と断固とした反対を表明する」と強く反発しました。