タイ“ココナツ収穫のサル”めぐり騒動
東南アジア・タイで、ココナツの収穫方法をめぐって、ある騒動が起きています。騒動は、ココナツの輸出先での製品撤去にまで発展していて、タイ政府が対策に乗り出しています。
木に登る一匹のサル。手足を器用に使って、ココナツをもぎ取ります。この姿を見た動物愛護団体が「虐待だ」と訴えたのです。
ロイター通信によりますと、イギリスではタイのココナツ製品が撤去される事態となっています。
動物愛護団体・PETAアジア「独自の調査でタイの13の施設を訪れたが、そのすべてでサルの虐待が見つかりました。つまりまん延しているということです」
これに対してタイ政府は、「観光用に取らせることはあるが、小規模にすぎない」と反論。
産業としてサルは使っていないことを示すため、先日、タイに駐在する各国の大使館関係者を収穫現場に招きました。
スイス大使「いまのところサルはいないわ。タイのような生産国にとっては、世界の消費者が何を求めているのかを常に把握しておくことがとても重要だと思います」
タイからは去年、およそ400億円相当のココナツミルクが輸出されています。
騒動の影響は小さくなく、タイ政府は外交ルートを通じて関係国に説明し、誤解を解きたいとしています。