貨物船座礁から1か月 油の回収は依然難航
インド洋のモーリシャス沖で日本の貨物船が座礁した事故から1か月がたちました。専門家による調査で油の回収作業の難しさなど、現地の厳しい状況が明らかになってきています。
現地を調査している日本の緊急援助隊によりますと、事故現場に残されたままの貨物船「WAKASHIO」の船体後部が今も波にあおられるなどしてサンゴを傷つけているということです。現場近くの海中では砕けたサンゴの破片が海中を白く濁らせていて、専門家はこの状態が長く続くとサンゴが呼吸できなくなり死ぬ恐れがあるとしています。
一方、最も難航しているのがマングローブ林の油の除去です。
国際緊急援助隊「マングローブは奥に行くと泥なので、ズボズボっといくので」
マングローブ林では人が泥地に足を踏み入れることで、油が地中深くに潜り込むことが懸念されています。泥に沈んだ油は分解されにくく、生態系に影響が出る可能性があるということです。
マングローブ林に流れ着く海藻などに油が付着するため、それを回収する方法はありますが、根本的な解決策にはなっておらず、厳しい状況が続いています。