オーストラリア政府は８日、中国に駐在していた記者２人が政府の支援を受け帰国したと発表しました。２人は中国当局から「国家安全保障上の事件」に関し事情聴取を求められたということです。

オーストラリアの公共放送ＡＢＣによりますと、帰国したのは北京と上海に駐在していたオーストラリア人の記者２人です。２人は突然、中国当局から出国禁止を告げられ、「国家安全保障上の事件」に関し事情聴取を求められたということです。

相談を受けた現地の大使館などが中国当局と交渉し、聴取のあと帰国が許可されました。

両国の関係は新型コロナウイルスの発生源の調査をめぐり悪化。オーストラリア政府は７月、恣意的な拘束のリスクがあるとして、中国に渡航しないよう呼びかけていました。

先月には、オーストラリア人の女性キャスターが拘束されていて、中国外務省は８日の会見で「国家の安全を脅かした疑いで取り調べを受けている」と明らかにしています。