きっかけは“カズ”ギネス記録の74歳選手
『最も高齢の現役サッカー選手』として、ギネス世界記録に認定された、エジプト人プレーヤー。70歳を超えてプロを目指した思いを取材すると、ある“日本人選手”の存在がありました。
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エジプトのプロサッカーチームに所属するエジディン・バハーデル選手、御年74歳。今月17日、“最も高齢の現役サッカー選手”という、ギネス世界記録がかかった大事な一戦に臨みました。
これまでの世界記録は73歳。90分間フル出場すれば、記録更新となるのです。
小さい頃からプロサッカー選手になりたかったというバハーデル選手。結局、夢はかなわず、エンジニアになりました。しかし、2年ほど前、70歳を過ぎて転機が。
ある“日本人選手の存在”を知り、再び夢を追う決断をしたのです。その選手とは──
バハーデル選手「三浦知良選手です」
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50歳を超えても現役を続ける三浦選手に刺激を受け、プロになる夢をもう一度目指すことにしたといいます。
バハーデル選手「50歳を超えてプレーを続ける三浦選手に勇気づけられた。自分にもできないはずはないと」
そうした中、バハーデル選手の存在を知ったエジプトのプロチーム「6 オクトーバー」から声がかかり、今年1月、念願のプロ選手に。
バハーデル選手の孫「プロサッカー選手になったおじいちゃんは僕の誇りだよ」
家族の支えもあって、この日の試合を迎えました。
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バハーデル選手はフォワードとして先発出場。若い選手にまじり奮闘します。よく見ると、相手チームも気をつかってか、激しい接触を避けているようにも……。一方で、バハーデル選手がよろけて尻もちをつく場面も見られました。
それでも、試合終盤には……
「決めました!ゴールを決めました!」
これには家族も大喜び。バハーデル選手は自らのゴールで花を添え、90分間フル出場を果たしました。
チームメート(24)「彼の努力とゴールには驚いた。同じピッチに立てて光栄だ」
ギネス世界記録に認定されたバハーデル選手にとって、「年齢」とは。
バハーデル選手「年齢は単なる数字にすぎない。一番大事なことは自分自身や人生についてどう感じるかだ。私は人生を楽しみたい」