不敬罪適用も…デモ続くタイで緊張高まる
反政府デモが続くタイで25日、若者らが王室改革などを求め大規模なデモを行いました。政府は、王室批判を禁じる不敬罪の適用に踏み切り、緊張が高まっています。
首都バンコクでは25日、学生らがワチラロンコン国王が筆頭株主のサイアム商業銀行の前に集まりました。集まった人たちは、莫大な王室の資産を国王が所有するのはおかしいと、疑問の声をあげました。
タイでは、2018年に、王室財産管理局が管理していた王室の資産が国王の名義に切り替えられていて、デモ隊は、資産の返還を訴えました。
タブーとされてきた王室改革を求めるデモの激化を受け、タイ政府は取り締まりを強化しています。
およそ3年ぶりに王室批判を禁じる不敬罪の適用に乗り出し、警察が24日、王室を侮辱したとして、デモ隊の指導者ら12人に出頭を命じました。
不敬罪で有罪となれば、最高で15年の禁錮刑が科される可能性があり、さらに緊張が高まることが懸念されます。