駐日トルコ大使“今後も露との関係維持” 今後の停戦交渉念頭に…
ロシアによるウクライナ侵攻をめぐり、トルコは両国の停戦交渉などの仲介にあたってきていますが、日本に駐在するトルコ大使が30日、取材に応じ、今後の停戦交渉などを念頭にロシアとの関係を維持する立場を強調しました。
駐日トルコ大使・ギュンゲン氏「ウクライナの国土の統一性が今、著しく侵害されています。トルコはそれを到底容認できません」
駐日トルコ大使のコルクット・ギュンゲン氏は、このように述べ、ロシアによるウクライナ侵攻を非難しました。
ただ、今後の停戦交渉の余地を残すため、引き続き、ロシアとの関係を維持する必要があるとの考えを示しました。
駐日トルコ大使・ギュンゲン氏「トルコが両者(ウクライナ・ロシア)と会話できることが世界平和にとって重要です」「ロシアと考え方が共有できる国際問題ばかりではありませんが、共通の認識やともに行動する意思を持てる問題もあります」
さらに、ギュンゲン大使は「トルコのエルドアン大統領は、ロシアとウクライナ双方の首脳と常に接触している」と明らかにし、今後もさまざまなレベルで協議を重ねていくと強調しました。
一方、トルコがロシアへの経済制裁に参加しない理由については、「一方的な経済制裁は自らの国益を配慮した枠組みになるため、期待される効果が得られるか疑わしい」と説明しました。
駐日トルコ大使・ギュンゲン氏「日本とトルコの間でウクライナの問題、あるいはシリアの問題について密接に連携していきたいと期待しています」
ギュンゲン大使は、日本が来年、国連安全保障理事会の非常任理事国に就任することにふれたうえで、ウクライナ情勢の解決に向けて連携を深めたいと強調しました。