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“陥落間近”マリウポリ 思うように進まない避難「座るスペースがなかった」

2022年4月5日 1:43

陥落間近ともされるウクライナ南東部マリウポリでは、最大17万人もの市民が取り残されているといいます。ウクライナの副首相は3日、マリウポリなどから2694人を避難させたと発表。しかし、避難用バスが引き返す場合もあり、思うように進んでいないといいます。

   ◇

ロシア軍は、ウクライナ・首都キーウ(キエフ)周辺からは撤退したとされています。一方、アメリカのシンクタンクは、ウクライナ・南部と東部では、依然ロシアが支配地域を拡大していると分析しています。

攻撃が続くウクライナ南部の都市オデーサ(オデッサ)では3日、何度も爆発音が響き、激しい炎と黒煙が高く上がりました。標的となったのは、燃料貯蔵施設です。

オデーサの住民
「怖かったです。爆発で家の床が揺れていました。必要となればライフルを手にして戦いますが、ミサイルに対しては戦えません」

ロシア国防省は、燃料貯蔵施設など4か所をミサイルで攻撃したと発表しました。

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ゼレンスキー大統領 今月2日(自身のテレグラム)
「東部の状況は極めて困難だ。彼ら(ロシア軍)は新たな攻撃を準備しており、我々はさらに積極的な防衛にむけて準備しています。ヨーロッパは、マリウポリで起きていることに沈黙していてはならない」

陥落間近ともされるウクライナ南東部・マリウポリでは、街が廃墟と化しています。

銀行も、児童養護施設も、人々の生活があったさまざまな場所が破壊されていました。

マリウポリの住民
「子どもたちはここに住んでいて、将来がありました。今は地下に避難しています」

変わり果てた街。破壊された住宅の近くで埋葬する人々の姿もありました。

マリウポリの住民
「この庭だけで7人が亡くなっているし、多くの民間人が殺され、アパートの中には、まだたくさんの遺体があります」

爆撃を受けた産科病院には、3日、支援物資が運ばれていました。

マリウポリの住民
「私たちは最も大変な時期にここにいて、他に行く場所がありません」

   ◇

ロイター通信によると、1日時点で、マリウポリでは、最大17万人の市民が取り残されているとされる中、ウクライナの副首相は3日、「マリウポリとルハンシクから2694人を避難させた」と発表しました。

しかし、安全が確保できず避難用のバスが引き返すケースもあり、思うように進んでいないといいます。ザポリージャまで、トラックの荷台に乗って避難してきた人々もいました。

マリウポリからの避難者
「私たちは先月16日にマリウポリを離れようと決心して、ようやく避難できました」

人々を乗せて避難したトラック運転手は、「子どもや高齢者が多すぎました。誰もが脱出したいと思っていましたが、荷台に座るスペースがなかったので、多くの人が取り残されました」と語りました。

(4月4日放送『news zero』より)

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